HOME > CL精神医学を学びたい方へ
精神科では、診療の場がクリニック、精神科病院、総合病院であるかによって、様々な役割が求められます。総合病院では、身体的な問題を抱える患者の精神心理的支援が主な役割であり、特にがんや難病、透析、移植医療、緩和ケア、救急などの領域において高いニーズがあり、よく遭遇する精神疾患としては、うつ病、適応障害、せん妄などがあります。このような総合病院における精神医学領域をコンサルテーション・リエゾン(CL)精神医学といいます(総合病院精神医学ということもあります)。
私たちの教室では、CL精神医学を専門領域として、日本総合病院精神医学会により認定される一般病棟連携精神医学専門医(リエゾン精神医学専門医)を取得することができます。
様々な点でやりがいのある領域ですが、特に以下の4つがあります。
そして、CL精神医学の実践を通して、病院全体における診療やケアの質の向上に貢献できることこそが醍醐味です。
がんなどの重篤な身体疾患を有する患者さんは、精神心理的支援のニーズが高いことが知られており、診療した患者さんから感謝の言葉を頂く機会も多くあります。
加えて、医療者からのニーズも高い領域です。総合病院では、精神疾患を合併する患者さんにおいてはQOLの低下や生命予後そのものの悪化につながることが知られており、どの診療科からも連携を求められています。
またCL精神医学の充実のために、国の施策としても、総合入院体制加算の精神科要件や精神科急性期医師配置加算などの後押しもなされています。
当教室では、地域の高度医療を担う総合病院で機能できる精神科医の育成に努めています。当院での専門医プログラムに参加された全てのシニアレジデントが、大学病院で専門的なコンサルテーション・リエゾン精神医療を経験し、多くの総合病院に勤務されています。自分にできるかどうか不安に感じておられる方もしっかり指導します。その指導実績から、多くの総合病院から名市大で研修を受けた精神科医に赴任してほしいと要望を受けています。
もしかしたら総合病院における精神科は多忙というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。当教室から総合病院に赴任していただく場合には、指導医が責任をもって臨床の指導にあたるとともに、その総合病院の病院長をはじめとした幹部と医局が交渉し、無理なく勤務できるような状況(例:原則複数医師体制、全科当直免除等)を保証していただいたうえで勤務できるようにしています。
教授の明智をはじめ、総合病院で働いてきた多くの同門の医師が、そのやりがいを理解しております。体の病気とともに、こころの辛さで苦しむ多くの方を、主治医やプライマリーの医療スタッフとともに一丸となって支えていくことはとても価値があり、エキサイティングな経験です。ぜひ私たちと総合病院で働く精神科医を目指しましょう!
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